はじめての演劇

学生団体の公演を観に行ってみた。背もたれがない。背中と腰と肩が痛い。でも、面白かった。私はパフォーマンスにはある種の気持ち悪さを感じる。言語化はひどくむずかしい。なんだか、舞台上の人と自分とが、同じ空間を共有しているのに相互理解が不可能であるような。遮断されてる。私に語りかけているのに私に語りかけていない。こっちを見ているのに見ていない。こちらからのコミュニケーションは禁じられている。私がここにいてもいなくても、そこで行われることに1mmの違いもない。一方通行ですらない。それが気持ち悪いんだと思う。演劇が他のパフォーマンスよりもより気持ち悪いのは、それがオペラやバレエやダンスに比べて日常に近いからだ。言語でのコミュニケーションが行われているように見えるからだ。完全なパフォーマンスとして了解しきれないなにかがあるような気がするから。素人ほど気持ち悪いのは日常性がぽろぽろ垣間見えるから。そんなことを考えた。